移住

田舎暮らしで驚いたこと。〜虫と共存する。

【虫が苦手な方はお気をつけ下さい】

種田に引っ越してきて3週間。
想像していたより虫が少なくて、ほっとしている。

最初の頃は、家中箒で掃いてクイックルワイパーをかけて(私は掃除機が苦手で持っていない)戻ってきたら、さっきまで絶対になかったはずのわらじ虫の死体が廊下の真ん中にころんと落ちていて精神的に疲弊する…ということが頻繁にあったのだけれど、最近は目に見えて減ってきた。虫も「ここは人間のテリトリーになった」と認識してくれているのかもしれない。

とはいえ、前の家に比べたら虫との遭遇率は半端ない。

玄関横の木(何の木だろう)が毛虫の群れに食い荒らされていたり、大きく育った毛虫が庭を散歩していたり、さらに立派に育って蛾として飛び立ち、花をつけた庭木に集まってきていたり。
勝手口の外では半分ひからびたようなミミズに出会ったし、稀に迷い込んできたわらじ虫が部屋の真ん中を横切っている。軒下には古い蜂の巣があるが、現在は使われていないようだ。ここ最近はてんとう虫のような小さな昆虫も増えてきた。

遭遇率1位は蜘蛛だ。大人もいるが子供もいる。こうしている間にもこの家のどこかで増えているのかもしれない。しかし、私は小さな頃に蜘蛛が仕返しにくる昔話のようなものを聞かされて以来、蜘蛛を殺すことに対して絶対的な抵抗感がある。幸い、蜘蛛が怖いわけではなくただひたすら蜘蛛を殺すことが怖いだけなので、実害はない。しかも、他の虫を食べてくれる益虫だという。蜘蛛様々だと思っている。


【最凶の虫・ムカデ】

昨年秋に開催した国東市の移住者交流会では、参加者さんたちがムカデトークで盛り上がっていた。
「郵便受けを開けたらこんな大きな(20センチ強)のムカデがいた」
「寝ていたらムカデが天井から落ちてきたので、慌てて払ったら刺された」
など。都会からの移住者あるあるらしい。
最近では「ムカデはカップル間の絆が強いので、一匹殺すと必ずもう一匹が仕返しにくる」というまるで都市伝説のようなムカデの習性を聞いた。(殺さずにビニール袋に入れて捨てるといいそうだ。)

幸か不幸か、私はこれまで生きてきて未だムカデに遭遇したことがない。しかし皆の話のあまりの熱の入りように恐れ戦き、いつムカデが上から落ちてきてもいいように蚊帳を買った。その後「吊るすタイプの蚊帳だと下から入ってくることもある」と聞いてさらにテントタイプの蚊帳も買った。
とりあえず体勢は万全だ。


【実際に虫に遭遇したら…】

・トング
 これは便利!と聞いたので、100均で長めのトングを買ってみた。長いので(50〜60センチほど)虫に対して一定の距離を確保できる上、さすが「挟んでつかむ」ことに特化した道具だけあって、小さい虫でも思った以上に簡単にキャッチできる。

・ガムテープ
 ムカデが出たらガムテープを長めに切って上から押さえ、半分に折ってゴミ箱に捨てると殺さず捨てられて良いらしい。

・恐怖心を捨てる
 私はなぜ虫を恐れるのか。
 蚊や蜂、ムカデのようにこちらに危害を加えてくる虫はともかく、「見た目が異質である」というだけの理由で不必要に恐れてはいないだろうか。
 そんなことを考え始めたので、そこらへんを歩いていたわらじ虫に試しに触れてみた。そのままつまみ上げてみると「わー!やめてー!」とでも言いたそうにじたばたする。意外と可愛い。触った感触もかなりドライで全く不快感はない。そういえば幼い頃は平気でバッタをつかんでいた気がする。あの頃の気持ちをいつの間に失ってしまったのだろう。虫は不快なものであるという「常識」をどこかで身につけてしまったのかもしれない。


 猫や犬、あるいは鳥や魚とも違って、虫にはまず背骨がないし足が多い。生き物として異質ではあるが、それはたしかにひとつの命である。
 しかも、ここまで書いて思ったのだが、タコイカエビあたりは背骨がなく足が多いという点において完全に虫に近い。なぜタコイカエビを食べるのに虫は食べられないのか。お茶にちょっと入ったからと言って「もう飲めない」と思ってしまうのか。
 思い込みの力がいかに強大なものか。
 (基本的に暇なので、)虫と戯れながら、そんなことを考えて過ごしている。

次回の驚いたこと:
 田舎暮らしで驚いたこと。〜鹿とひじき